雨の街角

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| 2019.08.11 Sunday |
一通のエアメイル

1月の終わり、私のところに届いた一通のエアメイル。
差出人は見なくても誰か分かる。
そっと開けてみると時機を逸したクリスマスカードの裏に数行の言葉が綴られていた。

元気ですか。
今年の夏、久しぶりに帰国します。
お会い出来るのを楽しみにしています。
連絡下さい。

文末にはメールアドレスが記載されていた。
でも未だに私はこのエアメイルに対する返事を書きあぐねている。
差出人は高校の時のクラスメイトで、それからしばらくは親友とまで呼んでいた友人だった。
大学は別のところに通ったが、その後就職しても、私が結婚してからもずっとその関係は続いていた。毎日のように電話をし、日曜日になればお互いの家を行き来し、時には旅行に出かけた。
私が結婚して何年後かに、彼女も結婚し、ご主人の転勤でNYへ引越して行った。それでも高い電話賃を気にしながら国際電話で繋がり、エアメイルを交わした。

そんな関係が崩れたのが彼女に子供が出来た時からだ。

私には子供がいないから子供がいることの大変さや大事さは分かっていないかもしれない。でもあれだけ変われるものだろうかと思うほど彼女は変わった。子供のことで忙しいのだろうし、大変だろうし、もちろん子供は大事だし、蔑ろに出来ないことは分かっている。それでも…それでも…と思うほどに彼女は変わった。
様々な彼女の都合を気にしながら(時差が14時間あるのと家事や育児などのこと)やっとかけた電話も数十秒で「忙しい」と切られ、書いた手紙の返事も10通に1度返ってくるか来ないか。
それでも何とか関係を続けるがために私から連絡を取り続けていたが、あることをきっかけに私はもうその関係をあきらめることにした。詳しくは話さないがそれくらいショックなことが起こったから。

以来、私は子供のいる友人と上手くつきあえなくなった。
大学時代の友達も前の会社の同期たちもみんな結婚し子供がいる。同窓会だの同期会だの彼女たちとのそういう集まりにも行かなくなった。
怖いのだ、彼女たちが子供の話をし出した瞬間、私は何を言っていいのか、どんな顔をしたら良いのか分からなくなった。
私は学生時代からの友達は一人もいなくなった。年賀状を交わす知人という程度の繋がりしかない。
もちろんそれは彼女のせいじゃない。私の不器用さと人との繋がりを保つことの下手さから来るものだと分かってる。

7,8年前だっただろうか、しばらく音信不通だったそのNYの友人から久しぶりに連絡があった。あの時のショックだった出来事を心の中に仕舞い、私は彼女に手紙を書いた。ちょうどそれが彼女の誕生日に近い時だったから、私は返事とともに彼女に誕生日プレゼントを贈った。彼女はそれをとても喜んでくれて「今年のあなたの誕生日には間に合わないから来年の誕生日、楽しみにしておいて。驚くようなプレゼントをするから」という返事をもらった。
彼女の誕生日は私の誕生日のちょうど1週間前なので、確かに彼女がすぐにエアメイルでプレゼントを送ってくれても間に合わないだろう。
私は翌年の誕生日、本当に楽しみにしていた。
しかしプレゼントはおろか、カード一枚メール一通届かなかった。
以前ほどではなかったがショックだった。
プレゼントが欲しかった訳じゃない、彼女が誕生日のことも、きっとその約束も、私のことも何も覚えていなかったことがショックだった。後になってでも「ごめん。忘れてたけどハッピーバースディ」と一言言ってくれれば良かったけど、それもなかった。

そして次の連絡が、冒頭に書いたあの時機を逸したクリスマスカードの裏に書かれた言葉だった。

多分私はもう彼女には会えない。
精神的にも病んでいる今は、特に無理なのだけど。
ほんのちょっとの非日常が起こるだけで、薬の量が増えてしまう今だから。

私はまたいつか彼女に笑って会える日が来るだろうか…


追伸:ごめんなさい。暗い暗い内容で。単なる愚痴みたいなものなので流しておいて下さい。
コメント欄もこの分については閉じておきます。


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| 2017.03.17 Friday |
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| 2019.08.11 Sunday |
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