雨の街角

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梅雨になる前に神戸まで 6
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栄町に行くとこんな感じのお店がズラズラ〜っと並んでいます。
ナチュラル系というか。
服とかグッズとかいろいろありますが、どちらかというと私の趣味のものは売ってません(笑)
なので見るだけで買うことは皆無ですね。
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| 2017.06.26 Monday | 京都・神戸 | comments(2) | - |
第三章 恋心 〜小学生のような恋〜

翌日は、朝から雲一つない快晴だった。
約束の7時に近づき、家の外を見ると、もうお兄ちゃんの車は止まっていた。
「おはよう」
と挨拶し、由香は車に乗り込んだ。
「おはよう、寝坊しなかったな、偉い、偉い」
お兄ちゃんからは、そんな声が返ってきた。
「どこの海に行くの?」
車が動き出したのを見計らって、由香が聞いた。
「ちょっと遠い海だよ」
「ちょっと遠いって、よく分かる話だね」
由香は笑った。

その後も、今から行く海の話や、サークルの話で会話は続いていた。
嘘の告白をしたときのように、空気がよどんでいたらどうしようと思っていた由香は、その会話にひとまずホッとした。

会話が一呼吸ついた頃
「この辺りで昼飯買っとく?」
お兄ちゃんが車を止めて言った。
「お弁当作って来たから飲み物だけでいいよ」
「え?作ってきてくれたの?」
お兄ちゃんは嬉しそうに言った。
「うん」
由香が鞄に入ったお弁当を見せると、お兄ちゃんは怪訝そうな顔で言った。
「毒が入ってるとか?食ったら腹が痛くなるとか?」
「そんなこと言うなら食べなくていいよ!」
少し怒った顔をすると
「ごめん、冗談。じゃ、飲み物だけ買ってくるよ」
と言ってお兄ちゃんは車を降りて行った。

少し経ってから、由香も彼の後を追った。
お兄ちゃんの手には、缶コーヒーが握られていた。そのコーヒーには「ブラック・無糖」と書かれていて少し嬉しかった。
「どうした?何か欲しいものでもある?」
お兄ちゃんに聞かれたけど、由香はだた
「ううん、何もないよ」
と言って微笑んだ。

二人は、お菓子を物色しながらしばらくコンビニの中をグルグル回った。
「俺、コンビニでバイトしてるんだ」
ポテトチップスを手に取りながら、お兄ちゃんが言った。
「だからこの前、サークルの時、コンビニ弁当買って来てくれたんだね。どこのコンビニ?」
「俺んちの一つ前の駅前にあるコンビニ」
「あぁそこなら知ってる。大学の帰り道だからよく通るよ」
「そっか。おまえは?何かバイトしてるの?」
お兄ちゃんがそう聞いたところで、レジの順番が回ってきたので、会話はとぎれた。
『コンビニで買い物か、私たち周りの人から見たら、恋人みたいに見えるのかな』なんて思いながら由香は一人ニヤニヤしていた。
「おい、行くぞ」
と、お兄ちゃんに声をかけられるまで、由香は1人ニヤニヤしていた。
まるで小学生のような恋だ。

車に戻ると、お兄ちゃんは黒い方の缶を由香に差し出して言った。
「はい、おまえはこっちね、ブラックコーヒーの格好いいお姉さん」
「ありがと」
笑いながらそれを受け取った。
二人を乗せた車はゆっくり北上を始めた。



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| 2017.06.25 Sunday | ニタモノドウシ | comments(4) | - |
車とさくらんぼと…

コンビニに行った時雑誌コーナーでふと見かけた車の本。
最近こういうのを手に取ることはなかったけど、このタイトルを見たら買わずにいられなかった。
「TOYOTA GT傑作選」
家に帰るまで待てずに駐車場で読んでしまいましたよ(笑)
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| 2017.06.23 Friday | 日々 | comments(7) | - |
梅雨になる前に神戸まで 5
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では旧居留地に向かいます。
鯉川筋と国道の交差点。交番前です。って知らない人は分かるか!ってことですが(笑)

位置関係は道しるべの通りです。

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| 2017.06.21 Wednesday | 京都・神戸 | comments(6) | - |
第三章 恋心 〜彼との約束〜

あのサークルの日の大雨は、梅雨入りのサインだったらしく、その後、毎日雨が続いていた。
由香は、講義中もぼんやりと外を見て、窓を伝う雨の滴を数える日々を過ごしていた。
そして前期の試験になり、しばらくサークルは休みになった。
会えないことが良いような悪いような、寂しいような、でも会いたくないような…
そんな曖昧な心を抱えながら、夏休みはやってきた。

のんちゃんから次のサークルの連絡が入ったのは、夏休みに入ってすぐのことだった。
「7月最後の日曜日、サークルがあるんだけど、大丈夫?」
「う、うん、多分行ける」
のんちゃんの問いかけに戸惑いながらも短く返事をした。詳細は追って連絡する、ということでのんちゃんからの電話は切れた。
由香は一連の出来事を、彼女に何も話していなかった。
居酒屋で騒いだあと、送ってもらったときにいろんな話したことも、相談があると言って会ったことも、そのとき自分がついた嘘の告白のことも、何も。

のんちゃんからの電話を切った途端、次の電話が入った。
「あの…俺」
「お兄ちゃん?」
「お、今日はすぐに分かってくれたね、良かった、良かった」
「どうしたの?今、のんちゃんから次のサークルの電話連絡もらったところだよ」
「そう、次のサークルが決まったから。だから…いや…」
「だから、どうしたの?私なら大丈夫だよ。もう敬語遣って話したり、変な態度とったりしないから」
「う、うん」
「じゃ、何?」
由香は少しじれったそうに聞いた。
「あの、えっと…あの話どうしたかなと思って。ほら、あの時話してくれた彼の話」
お兄ちゃんの話は、しどろもどろで何か変だったが、それよりも、由香はあの相談をしたことをすっかり忘れていた。
もう一度ちゃんと考えるように、言われていたものの、お兄ちゃんにあんな告白をした由香にそんなことを考える余裕はなかった。
「あ、あの彼、ね。それならちゃんとしたから。大丈夫」
ちゃんとしたというよりも、あのまま放置している、と言った方が正しかった。
「そっか。それならいいんだ。ちょっと気になっていたから」
「ごめんね、心配させちゃって」

電話が終わりに近づき始め、どちらかが「じゃ」と言えばそれで切れてしまいそうな状態だった。
しかし、自分が馴れない口を開くと、またこの前みたいにロクでもないことになりそうで、由香は黙っていた。

「あの、明日、海に行かないか?」
少しの沈黙のあと、お兄ちゃんが言った。
「海?サークルで?」
「いや、俺とおまえと二人で」
「二人で?いいけど…」
「けど?俺と二人じゃ行きたくないってこと?」
「そんなことない、ない。行きます!」
由香は、お兄ちゃんの言葉を慌てて否定した。
「良かった。じゃ、明日朝7時に迎えに行くよ」
「うん、楽しみにしてるね」
「寝坊するなよ。じゃあな」
という声が聞こえて、電話は切れた。

由香はワクワクした。
それは海に行くからではなく、単にお兄ちゃんに会えることへの期待だった。



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| 2017.06.19 Monday | ニタモノドウシ | comments(4) | - |
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